すんごい細かい事のようですが…もしかしたら気にしている方もいらっしゃるかもしれないこのトピック。
というのも、バーについて書かれた本では、
「2〜3杯程度、多くても4杯くらいが適当」
のように書かれている事もあるからです。
それはやはりバーですから、節度をもった態度でいられる杯数を心がけましょうということと、それくらいにしておかないとお会計をみてビックリする場合もでてきますよ、ということで、平均的なところをとるとその杯数なのでしょう。
私の見解を申しますと、
お財布と時間と体調の許すかぎり、飲めるだけ飲んでください(笑)
その方がお店としては嬉しいです。
もしもそれ以上に飲めるのに、そして飲みたいのに「多くても4杯までって書いてあった!それ以上は迷惑なんだ!」と思って遠慮される方がいたとしたら、それはお店にとってもお客様にとっても大きな機会損失と言えるでしょう。
お店にとっての機会損失とはもちろん売上をあげる機会を失うことですが、お客様にとっての機会損失とは、飲みたいお酒を飲む機会、まだ知らないお酒に出会う機会を失う他に、もうひとつ失うものがあります。
杯数を重ねるということは、ペースの個人差はあるものの、お店への滞在時間が長くなるということです(※あまり長居はしてはいけないという考えもありますが、私は注文が続く限りは、そして後から来たお客様の入店の妨げにならない限りは長居しても問題はないのではないかという考えです)。
さて滞在時間が長くなるとどうなるか。
バーテンダーや他のお客様とのコミュニケーションの機会が増えます。新たに来店するお客様もいるでしょう。バーでは色々なことが起こります。時間が深くなればなるほど、面白い事が起こります。いや、別段面白くないようなことでも、皆で杯を重ねると面白くなってきます。まだ飲めるし飲みたいのに店を出ると、その日イチ面白い出来事に立ち会えなかったりするという事が起こります。これは本当に残念です。もちろん、次の日の予定や、他にお店を出なければならない都合がある場合は仕方がありませんが、もし「○杯まで」というルールに縛られることがあるとすればもったいないことだなと思います。自分で経験して決めたルールならともかく、赤の他人が勝手に本にかいていたルールだとしたら、縛られる必要はないと思います。
逆に、色々なことが起こるということの中には残念ながらあまり歓迎されない出来事も含まれてきます。その気配を察知したら、すぐ席を立つということも良いと思います。
ちなみに一杯だけで帰るとなると、バーテンダーはちょっと凹みます。そのお店を気に入らなかった、その一杯を気に入らなかったのではないかと思うからです。
もちろん本当に気に入らなかったのであれば仕方ありませんが、もしそうではなくもともと隙間時間の利用で一杯しか頼むつもりがなかったとか、他に用事が出来てしまったとかであれば、恐縮ではありますが「一杯だけですみません、またきます」などと付け加えていただけると、バーテンダーは無駄に凹まずに済みます(苦笑)
杯数は滞在時間を決めるものです。単純に何杯というのではなく、その日のお客様の流れやお店の様子をみて次の一杯を注文するかどうか判断していくのも、楽しい作業だと思います。
コメント